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今の飯塚市に副市長は2人必要?本会議で交わされた熱い質疑をご覧下さい!

更新日:2021年12月25日



2021年12月17日(金)第6回定例会最終日の本会議にて、片峯市長から副市長選任議案が提案され質疑が交わされました。どんな方が副市長として選任されたのか?その方が選ばれた経緯とは?人件費はどのくらいかかるのか?いま副市長を2人にすることで目指した飯塚市の未来とは?


前半では要点だけまとめた一問一答を。(5分程度で読み終えます)後半では記録に残る動画から全てのやりとりを文字起こしした詳細な議事録を表記しました。ぜひこのやりとりをご覧頂き飯塚市のこれからを考えるきっかけにしていただければと思います。

 

議員質疑及び市の回答要約


以下の表は金子議員及び川上議員による市への質疑と市の回答を要約したものです。

質疑後の討論、就任の挨拶を含む全文は後半に記載しています。

[金子議員]藤江美奈氏のプロフィールについて詳しく教えて下さい。

​[人事課長]まず、日本航空では国際線の客室乗務員や客室訓練部の教官として新人教育など、次の山梨県立大学では学務課に所属され、入試や広報および国際交流の業務や就職セミナー講師担当など、キャリアサポート業務などに、次の立命館アジア太平洋大学ではキャリアオフィスに所属され、ガイダンス企画運営担当ビジネスマナー講座の講師、企業開拓や企業対応などに加え産学官連携事業などに、次の国立大学法人九州工業大学では高大継続・教育連携機構に所属され入学者選抜に係る各種調査や検証、高大連継続の推進に係る業務研修会講師や学生の相談業務などに携わっていました。内閣府男女共同参画局では男女間暴力対策課に配属され、男女共同参画社会の形成を阻害する暴力の防止および被害者の保護に関する事務の企画立案、実態調査研究事業などに携わっています。

[金子議員]この選考の経過、いつどのように話がまとまっていったのか教えて下さい。

​[市長]梶原副市長さんが急逝され、100日が経過し10月末ぐらいから、副市長がもうひとりいないと様々な飯塚の課題やプロジェクトをスピーディーに解決するのは難しいと判断しました。まず現状の課題等を考え、女性が活躍できる飯塚市にするために女性登用ということを第1にして複数名の候補を想定、その中で最も多くの経験を積み多岐にわたって本市で力を発揮できる方という視点から藤江美奈氏が浮上。上京し本人と上司の方と直接お話をして、現在お勤めの内閣府の方のご理解を頂く。「任期途中ではありますが、故郷飯塚市のために頑張ろうと思います」というありがたいお気持ちを聞いたので、この方を任命することでお話を進めさせていただきました。

​[金子議員]実際にお会いしたのはいつですか?

​[市長]まず最初にお会いしたのは、今から2年〜3年前、東京で開催された九州工業大学の創立60周年記念式典のとき。そのときに、安永教授から自分のところでお仕事している非常に素晴らしい方がいると紹介された。業務に対する姿勢と対人関係能力、調整力の高さについてお話を聞き、すごく印象に残りその時点で名前を聞いて、私の知り合いの方にも当たるということを知った。私の中学校時代の恩師の姪御さんにあたられるということをその時知った。

次に、お会いしたのは内閣府男女共同参画局の主任とのお食事の際。女性も活躍できるような飯塚市になることが、飯塚市の社会的発展そして経済的発展、双方のために必要だとの思いから、上京して内閣府男女共同参画局でお話をする機会をいただき、そのあとのお食事の際に主任から紹介をいただいた。そのときに、なぜいろんな経験を積んで、スキルアップ、キャリアアップしようとする志がおありかということを聞くのと同時に、こんな方が飯塚地元飯塚で活躍してくれたらいいのになと思った。

それ以降は今年入り、何度か飯塚市でお会いしている。副市長と総務部長にも面接に近いような形で実際に会い、いろいろやりとりする中で、私も含めて3人とも大変素晴らしい方だという話に。今後大きく市のためお仕事してほしいという気持ちを持ちました。

​[金子議員]市長は今回の市長選のときに飯塚男女共同参画推進ネットワークが出した「副市長について女性の登用をどう考えるか」という公開質問状に対して「適当と思われる人物が見つからない」というふうに答えている。この間どういうふうに男女の登用について変わってきたか教えて下さい。

​[市長]大前提として、特別職のみならず男女問わず優秀で志のある方が登用されるべきである。住みつづけたいと思えるような温かみのある飯塚市にするという目標を考えたとき、次につないでくれるような人材を意識した。今は軌道に乗っている。次の段階で市の課題を考えたとき女性の活躍できる飯塚市が必要。その道を切り開くのも私の使命。

​[金子議員]SDGsのジェンダー平等を考えたとき男女共同参画を進めることは重要です。女性が問題を解決し、その意思決定の過程に女性がいるのは大変貴重なこと。しかし、依然副市長が2人必要かというと疑問が残る。選定した理由をもう一度お聞きしたい。

​[市長]まず24年ぶりに住宅地としての地価が上昇しました。これは飯塚市が市外や専門業者から魅力的な土地との評価を得たということです。次にゆめタウン、沢井製薬の進出という若い方々にも、地元で働いて暮らしていただけるような環境が整ってきました。これにより人口減少にも大きく歯止めをかけることができると考えます。そしてスポーツツーリズムについても、リトリート、新体育館ができます。そういう中核施設を柱として、文化施設としての嘉穂劇場も市の所有となり、これを機に飯塚市の文化振興のみならず分担によるツーリズム、つまり外から誘客を図ることができるような、本市の分担の流れを作る。まさにこの流れをしっかり捕まえて、次のさらなる元気な飯塚市作りに繋げていくためには、副市長2人というようなことが必要です。梶原副市長の総合的判断力、様々な経験に基づいた助言。新たな分野については、藤江美奈氏の手腕を発揮していただきたいと期待しています。

[金子議員]市長として、残りの任期3年の中で特にこの男女共同参画として進めていかなければならない政策は何だと思われますか。

​[市長]3つあります。1つ目は生まれてから亡くなるまで、女性として、どういうところで不利益を被っているのか、そのことをきちんと再整理する。これは男女共同参画課だけでできる仕事でない。他の課にも多岐に渡ることなので、まとめ役を彼女に期待している。次に、管理職に占める女性の割合について。関係団体との懇談会でクォーター制の話もでますが、人材育成こそ近道と考えています。係長、課長補佐、課長となれるようなトータルの人材育成を行います。最後に女性も活躍できる地域作りのために、女性が働きやすい環境設定をしていくことが必要だと考えます。

​[金子議員]副市長が1人増えた場合、費用はどのくらいかかるのか?

[人事課長]月額80万円、期末手当を含めて年間1,255万円かかります。

​[川上議員]現市政に副市長は2人必要ないと考えます。今年3月定例会では3つの課題があり、①つ目は全国的課題から少子高齢化対策、AI社会での格差拡大対策、本市独自の課題として市立病院の維持・運営の見直し。②つ目は上下水道の老朽化や老朽施設の改修改築。③つ目がゴミ処理施設等の老朽化対策。これら問題解決の方向性の見通しが立つまでは少なくとも2人体制、その後に再考するという話であった。本市独自の問題は3点あるが既に見通しが立って、2人を縮小する時期・局面という判断はないのか。

​[市長]コロナ明けでも未来に発展していく飯塚市にしたいと考えている。そのために、コロナ対策期間中でも様々な計画を継続している。先の質疑にあったように、新たな課題や女性の活躍できる社会等、支え合い助け合いができる飯塚市にしたいと考える。そのようなソフト面での事業推進のためには、特別職、副市長2名体制でスピーディーに、かつ未来に向けて進めることが極めて重要な時期であると考える。

​[川上議員]理解できない。本市の課題との関係で、現在副市長が2名必要な理由を伺いたかった。①市立病院については守っていく仕事があり、再編統廃合、ダウンサイジングなど国の考えもある。②上下水道については条例を変えて現実的には民営化準備を進めている。③ゴミ処理施設は大規模施設を作ろうとしてプレゼンを終えている。今まで大きな変化はないと市長は言ったが、議会の参加者はずっと飯塚に住んでいる。今の副市長が市長と一緒になって2人で頑張れば大きな変化は起こせるはずだ。片峯市長と、現副市長と、さらにもう一人必要な理由がわからない。上記3点についての判断理由を聞かせて欲しい。

​[市長]質問の意味がわからない。3月議会では、ポストコロナの時代も進化かつ元気な飯塚市にするため様々な取り組みを実施しなければならないことを大前提として話していた。本市だけでなく今の質問内容も現実問題としてあるが、それらを全てやらなければならないと3月議会で話した。一部だけを取り上げてできていると言われるのは納得がいかない。

​[川上議員]副市長選定の際、色んなところで食事したことは分かったが、副市長とはそのような探し方で議会に提案するものなのか。全国には副市長について、必要条件をつけて公募をかけ、選定委員会を設けて基準を明確にし、公正かつ透明に客観的評価を行なって人物を選定する自治体もある。今の話だと秘書を作っているのと同じ手法に思える。副市長は市民の命・暮らし・福祉の増進に貢献すべき人物であり、市長個人が気に入った等で選んで良いのか。どういう基準で副市長を見定めたのか聞かせて欲しい。

​[市長]特別職の選定は飯塚市政を担う原動力として、市長とともに仕事してくれる方ということで、大きな期待と自身の責任を持って人選にあたっている。今回の提案は藤江さんの経験等も考慮し、総合的に藤江さんを置いて他にないという判断のもと上程した。


以上


 

公開済み動画内音声の文字起こし全文

 

議員質疑は赤文字、青文字は市の回答文で、それ以外は黒文字で表記します。

令和3年第6回定例会(最終日:12月17日(金))の公開済み動画はこちらから


ー以下全文ー


[議長]

次に、議案第121号副市長の選任について議会の同意を求めることを議題といたします。

提案理由の説明を求めます。


[片峯市長]

ただいま上程されました議案第121号の副市長の選任につき、議会の同意を求めることについてご説明いたします。議案第121号は、藤江美奈氏を新たに副市長として選任したいと存じますので、議会の同意を求めるものであります。よろしくお願いいたします。


[議長]

提案理由の説明は終わりました。お諮りいたします。本案は、会議規則第36条第3項の規定により委員会付託を省略いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

ご異議なしと認めます。よって本案は委員会付託を省略することに決定いたしました。質疑を許します。質疑はありませんか。5番金子加代議員。


[金子議員]

すいません議案はわかりましたけども、提案されてる方のプロフィール等について、もう少し詳しくお知らせください。


[人事課長]

ただいま質問でございました。今回提出いただきさせていただいております議案、藤江美奈氏の経歴についてご説明をさせていただきます。

まず、日本航空では国際線の客室乗務員や客室訓練部の教官として新人教育などに携わっておられます。

次の山梨県立大学では、学務課に所属され、入試や広報および国際交流の業務や就職セミナー講師担当など、キャリアサポート業務などに携わっておられております。

次の立命館アジア太平洋大学では、キャリアオフィスに所属され、ガイダンス企画運営担当ビジネスマナー講座の講師、企業開拓や企業対応などに加え産学官連携事業などに携わっておられます。

次の国立大学法人九州工業大学では、高大継続・教育連携機構に所属され入学者選抜に係る各種調査や検証、高大連継続の推進に係る業務研修会講師や学生の相談業務などに携わっておられます。

内閣、内閣府男女共同参画局では、男女間暴力対策課に配属され、配偶者からの暴力をはじめとする男女共同参画社会の形成を阻害する暴力の防止および被害者の保護に関する

事務の企画立案、実施が業務とされておりまして、主な業務といたしましては、DV相談プラス分析調査研究事業、配偶者等に対する暴力の加害者構成に係る実態調査研究事業などに携わっておられております。


[議長]

他に質疑ありませんか。5番金子加代議員。


[金子議員]

はい、ありがとうございました。ディレクションが少し詳しく述べていただきましたのでわかりましたが、最後の熊本大学大学院入学で現在に至るって書かれてありますが、どのような運営、勉強されてるのか教えてわかれば教えてください。


[人事課長]

熊本大学大学院におかれましては、社会文化科学教育部に入学されておりまして、記載の通り、令和4年3月に終了見込みということでございます。


[議長]

他に質疑はありませんか。5番金子議員。


[金子議員]

履歴の方はありがとうございます。では、この選考の経過、いつどのようにどこで話がまとまっていったのか詳しくお聞かせください。


[片峯市長]

さっきの代表者会議の中でもご質問いただきまして、同様のご質問いただきまして、その際には概要を報告させていただきましたが、梶原副市長さんが急逝されました。

当初は皆様方と同じように次のことを考えるとかいうようなことについて、その気にもなかなかなれずに、また急ぎそういうこともするべきでないという、自分自身の中で思っておりましたので、だいたい100日が経過して、10月末ぐらいから、しかしながら、様々なプロジェクト。それから課題等を考えたときに、もう1名の方いらっしゃらないと非常にスピーディーに物事を解決するには難しいというふうに判断しましたので、副市長の選任をしようと思ったところです。

そう思ったときにね、課題を考えたときどういう形がいいかということも考えまして、正直言いまして、男女共同参画推進、女性が活躍できる飯塚市にするためには、女性登用と