令和4年5月27日 議会運営委員会では
議会の運営について
議長の諮問について
議会の会議規則、委員会に関する条例等について
上記3件を一括議題とした会議が実施された。実際の動画は以下にリンクするYouTube動画を確認されたし。
その中で、飯塚市の議長や市議会について感想を交え、本記事を執筆する。
文章に誤りがある場合はご指摘ください。
議長とはどのような人なのか
議長とは、市議会を代表する重要な地位にあり、議場の秩序保持、議事の整理、議会の事務処理を行う。議長の権限は地方自治法に定められており、議会の代表者及び事務処理を行う者としての権限と、会議全体をまとめる者としての権限に分けられている。
議長は飯塚市議会の中から選任される。
議長と議員の報酬について
(議員報酬の額) 第2条 議員報酬は、次のとおりとする。
(1) 議長 月額 576,000円
(2) 副議長 月額 496,000円
(3) 議員 月額 460,000円
飯塚市議会の議員の議員報酬、費用弁償等に関する条例 第2条より引用
飯塚市の議長の任期とは
飯塚市は
議長の任期=議員の任期
としている。
つまりMAX4年である。例えば途中で議員辞職したり、解散したりという事案が起こった際、残り任期を次の議長が全うすることになるため、最大4年となる。
下図は全国市議会議事会による市議会の活動に関する実態調査結果より抜粋した、議長任期についての市町村規模に応じた任期割合の表である。全国的な通例では任期2年が最も多い。
しかしながら、今回の会議内容から
飯塚市では4年任期を全うした議長はいない。多くが「一身上の都合」を理由に辞めている。
ということが分かっており、実態としては2年ごとに議長が変わっている。今回のケースは僅か1年での交代となり、その交代理由も一身上の都合となっている。個人情報に抵触する可能性があることから理由を公表できないのは仕方のないことかもしれない。
暗黙の了解で2年交代ルールが通例になっているのは、マクロ面で市民との信頼関係、地方自治法によって義務付けられている役割を果たすという前提の下で成り立っていたのだろう。
そういったルールがあること自体がダメという訳ではない。議会が健全に機能していればよいからだ。
市議会の大きな役割として、市長や執行部の監視がある
市議会議員は有志で立ち上げたお気楽サークルとは違う。各々が己の信念と情熱を持ち、飯塚市のために、選挙によって市民に選ばれた28名である。(もし議員の中に職務の使命感より社会的ステータスを重視する人間がいるならば、それは非常に由々しき事態だ)
監視機能が重要というのは車の衝突防止機能のようなもので、市長や執行部が効果的な一手を打てているのかをチェックする役割があるからだ。市長・執行部・議会で互いに適度な緊張感をもって職務を遂行する方が良いのは言うまでもないだろう。もし仮に次はあなたの番、その次はあなたの番、と評価に関係なく議長が変わっていく馴れ初めの構図が存在すると緊張感なんてあったものではない。その状態は議会の役割として欠損が生じていることを意味する。
会議の中で出た「昨年500万円で大騒ぎした」とはいったい何のことか
議長選をめぐって買収疑惑が生じた件であろうと推察する。
議長選巡り「500万円」問題 買収?後継保証金? 飯塚市議会
西日本新聞 2021/6/24 21:19 (2021/6/25 11:52 更新)投稿記事より
ただでさえ、賭け麻雀(市)や談合(民間)などで都度全国から失望を買っているが、買収(市議会)が本当なら最悪である。本件はどのように着地したのだろうか。
筆者は飯塚市のために懸命に働く議員がいることを知っている。しかしながら、もし仮に事実だとしたとき、市民にお任せ下さい、信じて下さいという言葉が通じにくくなることなんぞ、皆まで言わずとも理解できるだろう。何故ならそれが飯塚市議会であり、市民が見てる姿なのだから。
会議の中で川上議員の発言を制止したり、急遽休憩を挟む場面が見られた。議題に関連していたし逸れる内容には思えなかったが、都合の悪い状況を招く可能性があったのだろうか。何かを危惧していたのだろうか。
たとえ過去の事例であったとしても情報が開示されることは歓迎されるべきことであり、それを見た/聞いた市民からの建設的な意見やアイデアを集積することも可能だ。10万人都市のスケールメリットを活用できる。市民とのコミュニケーションを大事にする、そのきっかけを作ることも議員としての大事な役割ではないだろうか。
ときに議長に就任するメリットとは何か。議員目線で議長になることの意味を問いたい。答えを知りたい理由は透明性を高めるためであり、議員から見た議会の情報というのも、市民が市議会を理解する一つの要素であると考える。
市民目線の、飯塚市議会がより良い組織になるためには
飯塚市に限らないテーマであり、どのように評価すべきか定量的・定性的判断のできる指標が必要だと考える。北海道の鷹栖町議会はその点、突破口を見出しつつあるように思える。
何となく、という個人の一時的な主観的評価ではいつまで経っても問題が先送りされるだけであるため飯塚市議会も参考にするのは良いかもしれない。
マニフェスト大賞で加速する「開かれた議会」―鷹栖町議会(政治山投稿記事より)
市議会を対象とした場合、議員選出に大きく関わる市民側にも問題があるからだ。政治・経済に興味がない市民が多い場合、市議会議員がいくら頑張って努力が見える化できても、議員に対する市民の個人評価は大きく変動することなく、議員活動をする上でインセンティブ要素にすらならない。議員のヤル気を高い状態で保持する仕組みの構築が求められる。
飯塚の市議会を良くしたいのであれば、市民が市政に関心を持つこと、関心を持つための材料を議会から提供することが必要十分条件であり、徐々に行動を起こしていく必要があるだろう。本推進会は市民に向けて、会派の隔たりなく議員の頑張りを広めていきたい。
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