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  • 執筆者の写真tasuke

公共事業の入札額が上限の99.8%ってどういうことですか?【総務委員会編】


令和4年4月25日飯塚市役所で総務委員会が行われました。


 

「入札制度について」

 

まず契約課長から「建設工事の入札状況」についてのお話がありました。

・この1年の入札件数は130件

・総額は約33億円

・平均落札率は90.7%→?※1

・建設S等級業者10社の受注実績※2

など


【※1】落札率:例えば1,000万円の工事を発注した場合、900万円で落札すると落札率90%となる。市からの建設工事の発注は予め上限と下限が公表されている。その範囲の中で対象業者が思い思いの金額で入札を行う。一番低い額を入札した会社が落札する。仮に複数社が同額で入札した場合はくじ引きで落札者を決めることになっている。(ただし現状1億5千万円以上の案件の場合は総合評価方式で選定されることになっている)


【※2】前回の小幡議員に対しての返答。建設業者にはその規模や実績から等級が割当てられていて、その中で最も高いS等級業者10社がある期間に受注した実績を説明。



ここで小幡俊之委員から質問が!


飯塚市はプロポーザル方式(※3)の入札をやっていますけど、最近でいえば「コスモスコモンの改修」、あと「筑豊ハイツの建替え」、直近で「飯塚オートレース場の建替え」と全て1社での入札となっていますよね。なぜ1社しか集まらないんでしょう?


エントリーが1社では、競争性が働きません。そもそもプロポーザルで公募をかける理由は、よりよい提案、よりよい価格、よりよい受注元を見極める意味があります。それが機能していない。その証拠に筑豊ハイツもオートレース場も価格上限の99.8%での落札価格となっているじゃないですか。(飯塚市の公共工事の公募では設定価格の上限、下限が公開されます)


本来、1社しかエントリーがない場合は再公募をかけるなり、何かしらの対策を打つ必要があると思うのですが、それもされていないですね。競争性やよりよい提案を受ける点からしても今の飯塚市のやり方はおかしいと思いますがいかがですか?


契約課の課長が答えます!


プロポーザルの実施に関しましては、参加に必要な資格要件を定め、その資格を持つ業者は全て入札に参加することが可能となっています。


競争性については応募するかしないかのところで既に働いているものと考えています。しかし、より多くの事業者に参加していただくためにも先進地の事例を参考に調査研究を行っていきたいと思います。



【※3】プロポーザル方式:主に業務の委託先や建築物の設計者を選定する際に、複数の者に目的物に対する企画を提案してもらい、その中から優れた提案を行った者を選定すること。「プロポーザル(proposal)」は「企画、提案」の意味。


皆さんいかが思われましたか。え?プロポーザル方式で公募をかけているのに、応募してきたところは1社のみ?と思われた方。ですよね。しかも上限の99.8%で見積もりを作っているということは、1社ということを想定していたということなのかな〜と勘ぐってしてしまいます。どのような方法にしても1社でも多くの企業にエントリーしていただき切磋琢磨して、市民のためによりよい工事を行ってほしいものです。


※今回ご紹介のやりとりはかなり省略しています。この記事だけではわからないことも多いと思いますので、気になった方はぜひこちらの動画をご覧ください。実際のやりとりをご覧いただけます。


《飯塚市議会 令和4年4月25日 総務委員会》



 

「情報発信について」

 

続いて情報管理課長から「情報発信について」お話がありました。



・LINEサービスを活用して市民サービスの充実を検討しています。

そのサービスとは必要な人に必要な情報を届けるセグメント方式です。

他自治体ですでにスタートしている事例を紹介します。


①福岡4市は粗大ごみの収集受付から手数料の支払いを行っています。LINEのトーク画面で品目、住所、希望日などを入力し、LINEPayで支払います。


②熊本市は市政情報の発信です。LINEで友達追加後にアンケート方式で欲しい情報を選択し、選択項目に応じた情報を配信します。


③郡山市も市政情報発信です。アンケートで回答された居住地に合わせ、各地区のごみ収集カレンダーに沿ってごみ収集日を定期的に配信します。


④都城市も情報発信です。移住を選択した友達へセグメント配信を行うことで、移住関連情報に接触する機会を増やし、移住検討度を向上されるものです。


⑤武蔵野市は市民からの道路や公園遊具の破損の通報につきまして、写真、位置情報などの必要情報を収集し、職員が対応に着手する仕組みです。


⑥渋谷区は住民票の真正をLINEのトーク画面で受付、マイナンバーカードによる本人確認を行い、住民票を自宅に郵送するものです。


ここで深町善文委員から質問が!


やはり情報の収集はホームページだと思いますが、今後LINEを活用していく中で、ホーム ページの閲覧数を上げていく工夫を何か考えておられますか?


また、先ほどの提出資料の中にありましたセグメント方式による情報配信や、市民からの通報による情報収集に関わる導入費用やランニングコストを詳しく知りたいので、次回以降の委員会で資料要求を行いたいと思います。



情報管理課長が答えます!


ホームページの閲覧は、直接の閲覧と各SNSの最終的な問合せ先を市のホームページの該当するURLにリンクさせておりますので、このように間接的に閲覧もされているものと思っております。先ほどの先行自治体の事例の2自治体において、LINEのメニューの中に市のホームページへ遷移できるボタンもあり、そのような手法もホームページに関心を持っていただく点で、閲覧数増に有用であると考えております。なお、防災情報やコロナウイルス関連の行政情報は、SNS等によるプッシュ通知型の通知で積極的に発信していく必要があると考えておりますが、ホームページにつきましては、閲覧数の増加も必要である一方で、市民や市外等の方々にとってわかりやすく、見やすいものにすることに重きを置いていきたいとも考えて おります。


資料については次回までに提出します。


続いて田中裕二委員から質問です!


ホームページの内容は最新のものにしていくことは重要と考えているとおっしゃいますが、内容がちょっと古いです。例えば八木山展望公園。「小さな展望台には双眼鏡が設置されています」これはいつの話ですか?随分昔に双眼鏡は撤去されております。また、カフェもありますとありますが、カフェはもう閉店をされております。


最新の情報をきちっとお知らせしていただきますように要望いたします。これは前回もそのような要望しておりましたけれども、変わっておりませんので、またしっかりと徹底していただきますようにお願いをいたします。


飯塚市の公式LINEの登録者数は10,043人(5月26日現在)です。この情報インフラを最大限に活用して生活に密着したよりよいサービスをどんどん実行していってもらいたいですね。これからの飯塚市の動きに期待します!


※こちらも動画で一部始終を見ることができます。気になった方はぜひこちらから動画をご覧ください。実際のやりとりをご覧いただけます。


《飯塚市議会 令和4年4月25日 総務委員会》



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